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タイトル 地方都市新時代を切り拓く 新たな“まち中再生事業手法”の提案 ―宇部市が取組む<宇部プロジェクト>の検証を通して―
発行年月 平成26年12月 判型 A4 頁数 94
概要 現在、わが国の地方都市の多くが中心市街地の空洞化に直面し、いかにしてその再生を図るかが喫緊の課題となっている。各地方で模索が続くなか、中心市街地に“居住”と“サービス”(商業等)を回復できる実現可能な新たな“中心市街地再生事業手法”(以下“まち中再生事業手法”)が求められている。
上記問題意識のもと、本書は、宇部市が取組む「宇部プロジェクト」の検証を通して、新たな“まち中再生事業手法”を支える基本的“理念”と“仕組み”について提示し、多くの地方都市が各々に最適な独自の事業手法を発見する手掛かりを掴むことに寄与しようとするものである。
本書は、2013〜14年実施「地方都市の中心市街地における居住の新たな事業手法に関する調査」結果をとりまとめたもので、基本的視点は、以下の3点である。
(1)土地のポテンシャルが低下する多くの中心市街地での再生事業が共通に抱えている問題は、公民問わず、“開発事業者不在”という現実である。計画を進めるうえで、分譲・賃貸住宅や店舗等が必要とされても、入居者やテナントが想定通り確保できない“事業リスク”があるままでは、地権者や民間デベロッパーが積極的にまち中再生事業に参加するのは困難である。そこで、可能な限りこの“事業リスク”を軽減できる「策」を軸に調査、検証を行なう。
(2)入居者やテナントを確保できない“事業リスク”を軽減する有効な方法のひとつとして、入居予定者が企画段階から参加することにより、事業の出口をあらかじめ確保する「コーポラティブ方式」が有効と考えられる。しかし、これまで一般的に考えられてきた「コーポラティブ“ハウス”方式」の仕組みをそのまま導入するのではなく、まちづくりの中に正統に位置づけられ、まち中再生事業手法のサブシステムとして有効に機能する「コーポラティブ“タウン”方式」とも呼べる、新たな事業の仕組みを検討し、提案する。
(3)「特殊解の細部にこそ、一般解に向けて納得できる真実が見えてくる」という発想のもと、選択した事例について、詳細かつ多角的な検証を行なう。
中心市街地の活性化に取り組む自治体、地域住民など関係者の参考として、本書が役立つことが期待される。
目次 序 説 地方都市の“まち中再生事業”に今、何が問われているか
はじめに…1
1.宇部プロジェクト(第1地区)での取組みを検証する…2
2.宇部プロジェクト(第2地区)での取組みを検証する…6
3.検証の成果、新たな“まち中再生事業手法”を提起する…10

本 編
1章 第2地区の事業手法の仮説と調査記録
1.上物整備事業手法の仮説…13
2.デベロッパーから見た事業連携の可能性の検討経緯…15
3.土地建物所有者から見た事業連携の可能性の検討経緯…19
4.行政から見た事業連携の可能性の検討経緯…23
5.専門家から見た事業連携の可能性の検討経緯…28
6.段階的な事業検討のプロセス…30

2章 コーポラティブハウス方式による住宅再生事業手法の可能性の検討
1.コーポラティブ方式の誕生経緯と課題…33
2.コーポラティブ方式の事例紹介(分譲型/賃貸型)…39
3.「ライトコーポラティブ方式」導入の可能性の検討…47

3章 まちづくり会社によるまち再生事業手法の可能性の検討
1.まちづくり会社手法に関する事例紹介…59
2.宇部プロジェクトのまちづくり会社設立の可能性の検討…70

4章 宇部プロジェクトにおける具体的事業手法の提案
1.敷地集約化の段階的な空間検討…71
2.敷地集約可能な3つのブロックの事業手法…73
3.個別建替えや改修による街並み形成手法…74
4.中心市街地を再生する7つの事業手法…75
5.第2地区(第1地区)の事業実現に向けた課題…79

資料編
資料1.平成25年11月20日の行政との打合せ資料…83
資料2.平成25年11月28日の地権者との打合せ資料…85
資料3.平成25年12月18日平成26年1月23日のまちづくり説明会資料…87
資料4.平成26年6月20日のまちづくり説明会資料…93
価格(税込) 1,936円 在庫

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