タイトル | 木造住宅密集地域解消対策に関する調査 京都市の取り組み 報告書 | ||||
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発行年月 | 平成31/令和1年10月 | 判型 | A4 | 頁数 | 59 |
概要 | 木造住宅密集地域の解消は多くの自治体にとって長年の課題である。とくに,建物の老朽化が深刻な木密地域は,先般の新潟県糸魚川市における大規模火災のように,小さな火災がすぐに燃え広がり,甚大な被害を及ぼす可能性があり,早急な対策が求められている。 しかしながら,いわゆる「木密」と呼ばれる地域には,接道不良,敷地狭小,建物老朽,権利関係輻輳等の悪条件が重層的に存在しているため,道路拡幅のための用地買収を伴うような面的な再開発は,合意形成や権利調整に長大な時間を必要とし,計画が一向に進まないのが現状である。 ところで,京都市の木密地域は,他地域の木密地域とは異なり,歴史的に貴重な景観を随所に有しているため,従来の面的な再開発が困難である。そこで,京都市では,接道義務の緩和,後退義務の緩和として「3項道路指定」や「6項道路指定」を行い,通り抜けできない細街路に関しては緊急避難路の整備,間口の拡張等を行う細街路対策に力を入れている。また,細街路を「歴史細街路」「一般細街路」「特定防災細街路」の三分類に分け,それぞれの細街路に適した対策を行っている。 このような京都市が進めている接道義務を緩和,後退義務の緩和する施策は,住民の自主的な建て替えを促し,地域の建物の耐震性,耐火性を高める方法としてきわめて現実的な方法であると考えられる。 本調査は,これらの接道義務の緩和を目的とした細街路対策を定量的に評価することを目的とするものである。具体的には,物件のポイントデータと道路データをマッチングすることで,前面道路の状態によって物件の価格がどのように変化するのか,ヘドニックアプローチを用いて分析する。この分析方法を用いることによって,細街路の外部性を推定することができ,その細街路を解消する対策を定量的に評価することができると思われる。なお,本調査は明海大学不動産学部の宅間文夫 准教授にご協力を頂いた。 |
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目次 | 1.木造住宅密集地域について…1 1-1 密集市街地に関する法律・整備の変遷…5 1-2 木造住宅密集地域の課題…7 1-3 木造住宅密集地域の解消対策…13 2.京都市の木造住宅密集地域について…23 2-1 京都市の木密地域…23 2-2 これまでの木密地域対策…25 2-3 京都市の細街路対策…30 3.ヘドニックアプローチについて…33 4.京都市の木密地域の外部費用の推定…40 4-1 先行研究…40 4-2 データと推定モデル…42 4-3 推定結果と考察…50 5.まとめ…57 |
価格(税込) | 2,750円 | 在庫 | ○ |
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