| 概要 |
公共事業をより効率的に推進するため、民間の資金、技術力、経営能力等を有効に活用し、民間事業者による公共施設等の企画、建設、維持管理および運営を促進することが強く求められている。公営住宅建設事業においては、公営住宅の建替え等にあたり民間事業者が事業に参画し、公営住宅のみならず、商業施設、民間住宅等を建設し、全体を管理運営することが考えられるが、その際、事業の企画、建設、管理運営のどこまでを民間事業者に委ねられるのか、また、役割・責任分担、立地条件・容積率等に応じた民間事業者の採算性はどのようになるか、さらには、事業のケースに応じてどのような公的支援が必要となるかなど、実施にあたって検討すべき課題は多い。
本リポートではまず英国で生まれたＰＦＩの理念と事例等をまとめ、ついでわが国の公営住宅事業にＰＦＩを導入するための前提条件等を整理した上で公共による直接供給方式、買取型・借上型それぞれについて公営住宅のみの単独開発、民間賃貸住宅等をあわせた複合開発の計５つの事業スキームを提示し、これに基づいてまずそれぞれの事業スキームごとのシミュレーションを行い、次いで住居系用途地域と商業系用途地域のそれぞれ異なる敷地条件下での事業の採算性、事業成立の可能性を検討した。またリポートの後半では官民それぞれのリスク分担や実施プロセス、今後の検討課題等をまとめている。なお本リポートでは試算にあたっての詳細な与条件、試算表を資料編として付した。 |
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