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タイトル マンション区分所有法制の国際比較
発行年月 令和4年04月 判型 A5 頁数 266
概要 本書は、ドイツ、フランス、イギリス、アメリカ(以下「欧米」)の4か国における区分所有建物に関する規律や制度について概観し、4か国の区分所有法の邦訳を掲載するもで、株式会社大成出版社から刊行されている。
当センターは、早稲田大学法科大学院鎌野邦樹教授を中心とした学者グループにより欧米4か国における区分所有法の調査研究を令和元年度に実施したが、それを補充する形で、欧米4か国の区分所有法制について、把握しえた最新の内容を邦訳して、各国で、区分所有建物における様々な問題・課題に関して、立法上どのような定めをしているかを明らかにしたのが本書である。
わが国のマンションは、2020年末現在、約675万戸(1500万人が居住)あり、いまや都市の主要な住宅となっている。しかし、その中には1981年以前の旧耐震基準の下で建設された耐震性に問題がある建物も約100万戸存在するとされる。居住者の高齢化のなか、マンションの維持・管理および老朽マンションの建替え等は、わが国の喫緊の課題といえる。
このような背景の下で、マンション(住宅用途)を含む区分所有建物の権利関係を規律する区分所有法(「建物の区分所有等に関する法律」1962年制定、1983年および2002年改正)の新たな改正についての検討が、目下、「区分所有法制研究会」(一般社団法人・金融財政事情研究会)(*)においてなされている。わが国のあるべき法制を検討するにあたって、諸外国の区分所有法制を参照することは、きわめて重要かつ有益であり、本書はその際に役立つことが期待される。
(*)2021年3月~、法務省、国土交通省、有識者等で構成される。
目次 第一部 各国区分所有法の概説
はじめに
1.外国法制との比較の意義
2.法制度の比較の項目及び比較の視点
 (1)財産及び管理に関する基本的な構造
 (2)財産等の管理に関するシステム
 (3)建物の維持・改良・復旧・建替え・解消

第Ⅰ章 ドイツ法
1.ドイツにおける区分所有 (住居所有)の現状
2.管理の実施
 (1)規約
 (2)集会と定足数
 (3)決議事項と議決要件
3.管理の方式
4.復旧
5.小括

第Ⅱ章 フランス法
1.概観
 (1)フランスの区分所有法
 (2)区分所有関係
2.区分所有不動産の管理
 (1)管理組合
 (2)集会
 (3)管理者
 (4)管理組合理事会
3.管理費等不払いへの対応・修繕積立金
4.荒廃区分所有対策
5.行政法による規定
 (1)前提
 (2)透明性の向上
 (3)劣化・荒廃対策

第Ⅲ章 イギリス法
1.区分所有の現状
2.長期不動産賃借権フラットの権利関係
 (1)長期不動産賃借権の設定
 (2)管理者
 (3)管理制度
 (4)長期不動産賃借権の終了
3.共同保有権フラットの権利関係
 (1)共同保有権の設定
 (2)管理者
 (3)管理制度
 (4)共同保有権の終了
4.今後の課題

第Ⅳ章 アメリカ法
1.コンドミニアム法制の現状
 (1)コンドミニアムを取り巻く問題
 (2)日米の所有形態の成立や住宅政策の相違
2.管理規範と管理対象物の分類
 (1)管理規範
 (2)管理対象物の分類
 (3)宣言文書の修正手続
3.管理主体・執行機関・団体意思決定手続
 (1)管理主体
 (2)執行機関
 (3)団体意思決定手続
4.維持管理(修繕・再築)・コンドミニアムの解消・売却清算手続
 (1)修繕義務と再築(建替えも含む)
 (2)解消(Termination)・不動産分割請求(Partition of Project)
5.災害・緊急事態の管理

第Ⅴ章  総括
1.各法制の比較
 (1)財産及び管理に関する基本的な構造
 (2)財産等の管理に関するシステム
 (3)建物の維持・改良・復旧・建替え・解消
■区分所有法制の国際比較(一覧表)

第二部 各国区分所有法の邦訳
第Ⅰ章 ドイツ法
第Ⅱ章 フランス法
第Ⅲ章 イギリス法
第Ⅳ章 アメリカ法
価格(税込) 3,300円 在庫

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